1970年代、アメリカンスタイルの模倣に伴って発生したファミリーレストラン産業は、わが国にあって比較的新しい産業である。この産業の勃興期には、地域ごとに有力業者が雨後のたけのこのように急成長していた。出店の加速化とともに、ローコスト化、品質の均一化のため、各社はセントラルキッチン方式を導入し、ドミナントを形成していった。モータリゼーションの進展と相まって、80年代には外食産業においてその業態を確立するに至った。しかし、90年代に入ると、バブル崩壊の影響や顧客ニーズの多様化、中食産業の発展とともに、市場の成長が伸び悩み、企業間の競争が激しさを増した。各社は業態化の旗印のもと、様々なスタイルの店舗形態を生み出し、試行錯誤を繰り返すこととなった。やがて、従来の洋食中心の店舗の成長が頭打ちになるとともに、和食・イタリアン・中華など多様なチェーン展開により各社打開を図り、現在に至っている◎A社は、ファミリーレストランを営み、人口50万人規模の地方中核都市に本社兼本店を構えている。戦前から駅前で営んでいたカレーやハンバーグ主体の洋食屋の店舗を改装し、’980年にファミリーレスト